

[ 科名・植性 ] カヤツリグサ科スゲ属の多年草
[ 花期・草丈 ] 3〜5月 30cm以上
[分布・生育地] 中部地方太平洋側〜中国地方/四国/九州の湿地や谷間
■冬を彩る緑の絨毯、かつては蓑に、今は庭に
カンスゲ(Carex morrowii)はカヤツリグサ科の常緑性のスゲ属植物で、日本の本州中部太平洋側から中国地方、四国、九州に分布する。葉は幅広く硬く、冬も緑を保つ。春(4月頃)に細長い雄小穂と黄色っぽい雌小穂をつけ、特に湿地や谷間に群生する。かつては蓑や傘の材料として利用された。近縁種に葉が細いホソバカンスゲ、黒褐色の鞘をもつオクノカンスゲ、小型のヒメカンスゲなどがある。常緑で硬い葉を持つスゲ類は「カンスゲ」の名がつくことが多い。