




[ 科名・植性 ] キク科ヒヨドリバナ属の多年草
[ 花期・草丈 ] 9〜10月 80〜150cm
[分布・生育地] 関東地方以西の川べりの土手、草地、人家近くの空き地
■古の詩に咲く、優美な藤色の花
フジバカマ(藤袴)はキク科の多年草で、秋の七草の一つに数えられる。関東地方以西に分布し、奈良時代に中国から渡来したとされるが、日本在来種の存在も指摘されている。
名前の由来は、藤色の花と袴のような形からきている。万葉集や源氏物語にも登場し、古くから親しまれてきた。
茎は直立し、地下茎を伸ばして広がる。淡い紫紅色の花を咲かせるが、自生種は白花が多い。乾燥すると桜餅の葉のような芳香を放つのが特徴である。
また旅をする蝶として知られるアサギマダラは、フジバカマを好んで訪れる。理由はフジバカマに含まれる物質「ピロリジジンアルカロイド」の摂取が性フェロモンの分泌に必要だからと言われている。