




科名 / 属名:キンポウゲ科 / ミスミソウ属
学名:Hepatica nobilis var. japonica
和名:ユキワリソウ(雪割草) その他の名前:オオミスミソウ、ミスミソウ、スハマソウ、ケスハマソウ、地桜花、雪割り草
▼特徴
一般に「雪割草」と呼ばれるものには、オオミスミソウ、ミスミソウ、スハマソウ、違う変種のケスハマソウがあり、それぞれ自生地が異なります。
ここでは、最もよく親しまれているオオミスミソウ(Hepatica nobilis var. japonica f. magna)を紹介しましょう。北陸地方以北の本州日本海側に分布し、里山の雑木林の斜面や山地の林床に自生します。
早春に開いた花弁のように見える部分は萼片で、花弁はありません。花色は白や桃色、赤や紫と、野生植物には珍しく多彩です。花後、地際に3裂する葉を一度に数枚展開し、そのまま常緑となって1年を過ごします。タネはそう果で金平糖のように固まります。葉は一年中ありますが、「春植物」に近い性質をもち、目に見える成長は春で完成して、その後は翌年の開花までじっくりと芽や根を充実させます。
八重咲きなどの変化花も多く見いだされ、多くの先人により変異の仕組みもある程度解明されています。それにより園芸的育種も盛んで、近年では新しい園芸植物としてマニアの注目を集めています。