



下向きに 森の妖精 はにかんで
学名:Anemonopsis macrophylla
和名:レンゲショウマ
科名 / 属名:キンポウゲ科 / レンゲショウマ属
花が蓮に、葉がサラシナショウマ(晒菜升麻)に似ているので、レンゲショウマ(蓮華升麻)の名がつけられた。
花茎の下部に茎葉と根出葉がある。葉は二-四回三出複葉で、小葉は卵形、あらい鋸歯を持つ。
高さは80センチ程度となり、丸い蕾をつける。赤みを帯びた光沢のある薄紫の上品で気品あふれる花が、様々な方向を向いて咲く。花の直径は4センチほど。萼も花弁も共に花弁状に見える。萼は花弁状で平らに開き、花弁は抱えるように咲くため、一見では二段構えに花弁が並んでいるように見える。類似した和名の種としてユキノシタ科のキレンゲショウマ(黄蓮華升麻 Kirengeshoma palmata)がある。これは本種に似て、黄色い花をつけることからの命名である。
レンゲショウマは日本固有の1属1種の植物で、東北地方南部から近畿地方にかけて分布します。深山のやや湿った林床に多く見られ、やや薄暗い林に大群落をつくっていることもあります。シャンデリアのように、大きな美しい花を無数にぶら下げて咲く姿は、夏の花の風物詩としてマスコミなどでも毎年取り上げられています。
春も過ぎたころ、柔らかい落ち葉を持ち上げるよう芽を出して、そのまま一気に葉茎を伸ばして広がります。葉の展開が終わるころから花茎を伸ばし、夏に花径4cmほどの大きな藤紫色の花を、次々と涼しげに咲かせます。結実するころ、地下では次年の芽が形成され始めます。晩秋には地上部の茎は枯れ始め、冬芽が成熟します。
最近では白花やダブル咲き、斑入りなども増殖され、マニアの収集欲を高めています。夏の茶花としても高い人気をもち、シェードガーデン向きの夏花としても貴重な存在で、国内はもとより海外でもとても高い人気を博しています。