(Chamaele decumbens) セリ科セントウソウ属
▼特徴
和名の由来としては、仙人の住む洞に咲くという説や先頭を切って咲くという説がある。
仙洞草(セントウソウ)はセリ科セントウソウ属の多年草である。
日本固有種である。
北海道から九州にかけて分布し、山地の林の中に生える。
草丈は10センチから30センチくらいである。
根際から生える葉は2回3出複葉である。
3出複葉というのは三つ葉のことで、それをもう1回枝分かれさせて1枚の葉となる。
小葉の形は卵形で、鈍くて粗いぎざぎざ(鋸歯)がある。
茎や葉の柄は紫褐色を帯びる。
開花時期は3月から5月である。
茎先に複数が組み合わさった散形花序(たくさん枝が出て、先に1個つずつ花がつく)を出し、花径1ミリくらいの白い小さな花をたくさんつける。
小散形花序は3つから5つくらいある。
花びらは5枚で、雄しべが花びらより長い。
花の後にできる実は分果(複数の子房からできた果実)で、2つのブロックからなる。
別名を黄蓮騙し(オウレンダマシ)という。
これは葉が芹葉黄蓮(セリバオウレン)に似ているところからきている。
花言葉は「繊細な美しさ」である。
属名の Chamaele はギリシャ語の「chamai(小さい)」からきている。
種小名の decumbens は「横臥した」という意味である。
生育環境
森林の林床から林縁部に生える。
分布
北海道から九州まで分布する。日本固有種である。